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MAKOTOの起業家支援ブログ

TOHOKU GROWTH Acceleratorサイドイベント ~ベルリンから創造的な都市作りのプロがやってきた!!~

 

こんにちは。MAKOTOインターンの東北大学3年益子夏実(ましっこー)です。

今回はMAKOTOが仙台市とともに企画・運営するアクセラレータープログラムのサイドイベントとして、ベルリンから講師をお呼びして、創造的な地域生み出すためのレクチャーが行われました。そのレクチャーの様子をインターン生の目線からお伝えしていきます!

 

イベント概要

 本日の講演会の題目は「ベルリンを中心に創造的な地域を生み出す”Urban Catalyst 流”地域のつくり方」です。

 仙台市は日本で初めて、自治体として東北全域を対象にした広域アクレラレータープログラムを展開。東北地方を盛り上げるために、東北全域で起業家を育成しています。起業というと、企業家個人のスキルが重要に感じられますが、実は、それを取り巻く地域の環境や住民の方々の協力も必要です!

 東北を企業家を育てる地域にするために、どのような環境が必要なのか。今回は、ドイツのベルリンから、市民参加型の街づくりの先駆者として有名なCordeliaさんをお呼びし、「地域住民を巻き込んだ創造的な地域の作り方」をテーマにお話をいただきました。

 

[第1部] 仙台市役所職員の白川さん、株式会社グランマ代表取締役の本村さんからのお話

 仙台市市役所職員の白川さん、株式会社グランマ代表取締役の本村さんが東北圏再建計画を熱く語ってくれました。

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 特に本村さんに関しては、自身の起業経験から、「地域全体を巻き込んでいかないと起業は成功しない。だから、東北地方全域を起業に適した地域としてデザインしたい。」とお話していました。起業の成功者は地域の小さなコミュニティーだけで事業が持続する仕組みを作っているそうです。そのため企業家と地域の人々が連携してお互いに助け合うことが大切だと本村さんは語っていました。本村さんは地域の方々の協力を得るべく、小さなイベントを複数回開催し、そこに地域の人を呼び込み、信頼関係を築いていく方法を取っているそうです。今回、Cordeliaさんを講演者としてお呼びしたのも、本村さんがドイツの街づくりから東北地方が学ぶべきことがたくさんあると考えているからだそうです。そんな本村さんの東北地方を起業に適した地域にしたいという熱い思いがCordeliaさんのドイツでの街づくりの経験とリンクしたのですね!東北を盛り上げたいと考える熱いハートを持った人々より一層増えていってほしいです!

 

熱心に話を聴く参加者たち

今回のイベントには地方創生に興味のある、学生から社会人まで幅広い年齢層の方にお集まりいただきました。

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メモを取ったり、うなづいたり。一言一句聞き漏らさないという姿勢が感じられました。また、質問タイムでは多くの方が予想を超える多くの質問を投げかけ、真剣に東北の未来につて考えている印象を受けました。

 

[第2部] Cordeliaさんによる講演。

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 第2部ではドイツのベルリンで市民参加型の都市のビジョニングやスペース開発など先駆的な事例を生み出している集団「Urban Catalyst」のエグゼグティブパートナー、Cordeliaさんからお話をいただきました。

 Cordeliaさんは、ドイツの街をよりよくするためにドイツの住民を巻き込んだ様々な仕掛けを語ってくれました。

 市民参加型の都市作りをするにあたり、大切なポイントが3つあるそうです。

 1つ目は明確なビジョン(都市像)を持つこと。自分がベルリンをどんな街にしたいのか明確なビジョンがないと市民全体を巻き込んで都市作りをすることができないといいます。

 2つ目は、ベルリンに住む住民とじっくりと話し合うこと。都市には、怒りっぽい人、感傷的な人、リーダー気質のある人など様々なステークホルダーが存在しています。都市作りを成功させるためにはこれらのステークホルダー達全員が納得させる形を取らなければいけません。そのため、ドイツでは都市計画のすり合わせを行う様々な仕掛けが存在しています。例えば、ベルリンには街の一角に住民同士が議論するスペースがあります。このスペースを利用してベルリンをどんな街にしたいか日々住民と議論するそうです。また、広報の仕方にも工夫があります。都市計画書を多くの住民が手軽に見られるように新聞に掲載したり、掲示板に掲載したりする工夫がなされているそうです。

 3つ目は綿密な計画を立てること。Cordeliaさんは都市計画を作る時、ベルリンの市長と話し合い、作りたい都市像の詳細を紙におとしていきます。また、その時、工業地域、森林地域、公共施設などをどこに置くべきか、都市の最適化を考えながら計画を立てるそうです。

 このように、ドイツでは都市作りに市民を巻き込む様々な工夫が凝らされています。街づくりにあまり住民が関わらない日本はドイツから学ぶべきことがたくさんありそうです。

 

質疑応答

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講演会の後は、参加者から多数の質問が投げかけられました

  

「ベルリンの都市作りを東北で再現化できるか。なぜ、ドイツでは住民が積極的に都市作りに関わるのか。」などドイツの街づくりのノウハウを東北の街作りに生かそうと参加者の熱も高まります。筆者はこの光景を見ていて、東北の未来をこのような参加者が担っていくのだと思うととてもワクワクしました!

 

 いかがだったでしょうか。今回、筆者はイベントに参加し、起業家育成のために住民を巻き込むことの重要性を知ることができました。ぜひ、より多くの東北をよくしたいと熱い思いを持つ人々にAcceleratorのイベントに参加してほしいです!一般社団法人MAKOTOでは今後も仙台市と連携し東北地方を盛り上げていく活動を行っていきます。ぜひ、応援のほどよろしくお願いします!

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益子夏実(ましっこー)

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東北大学法学部に所属。

2017年11月MAKOTOにインターン生としてJoin。

ビジネスプランコンテストなど各種イベントの運営。会社のブログ作成などに従事。

大学では国際交流団体のリーダーを務めたり、貧困の子供達に勉強を教えるプログラムに参加したりと幅広く活動している。今後は大学の某就活支援団体のリーダーになろうという野望がある。

趣味は散歩。理由はあまり共感はされないが、散歩をすると思考が整理されて、新しいアイデアを思いつくから。